15年ほど前、ゴ-ルデンレトリバーを飼っていました。6月に来たのでearlysummerから「ア-リ-」という名をつけました。娘の誕生日プレゼントにと、犬が苦手な妻をやっとの思いで説得。後日連絡があり、娘と受取に。子犬を連れて帰ってきた妻は「見て見て可愛いろう」。もう夢中。しぶしぶOKを出したくせに・・・。
ゴ-ルデンの性格でしょうか、おっとりしておとなしく、人なつこい犬で、店先や、行く先々でもみんなに
かわいがられました。走ると、陽に透けた一本一本の毛が収穫期の麦の穂のように金色に輝き、揺れて
キレイでした。スタイルはそうでもありませんでしたが。
毎日一緒に朝1時間以上散歩し、家に帰らずに二人でさきへさきへとどんどん行きっぱなしで妻に電話して
迎えに来てもらうことも度々。お客さんの犬と喧嘩をし、悪くないのに叱って手を上げたら噛みつかれたこと、雪が積もった田の刈り跡ではしゃいで転げ回り、オナモミの実をいっぱいつけて帰ったこともありました。
家族のこと、仕事のこと、折々の出来事や、色々な思いを聞いてもらいました。
私でなく妻が連れて散歩していると「今日はお父さんは二日酔いかね」とあちこちから声がかかるほど。
ともに歩いた楽しい9年間でした。
春雨の静かに降る3月末、大好きだった車の中で死んでしまいました。晴れた次の日、山の火葬場に。
いっぱい咲いた桜の下を、骨を抱いて妻と一緒に帰ってきました。
ふとしたことから写真が出てきたので彼のことを懐かしく思い出しています。